習慣性流産
今回は、『流産』について書かせて頂こうかと思います。
不妊治療をしていると、おめでたいご懐妊のご報告を頂くこともありますが、
中には残念ながら悲しいお知らせを頂くこともあります。
流産は初期が一番多いですが、
一般的に前駆症状としまして、腰が重だるくなることがあります。
それから、出血や腹痛・下垂なんてことが起きます。
そんな時慌てて治療をしても、胎盤が損傷を受けていると、
時既に遅しということも多いものです。
弁証としては、もちろんベースに腎虚があります。
腎は、子宮ともつながっております。
そこがしっかりしないと、胎児は不安定なまま。
そして、脾胃を健やかに保つ必要があります。
赤ちゃんと母体にしっかりと栄養を送る為には欠かせません。
予防としては、無理をしたり、疲労を溜めたりせず、
休息をしながら食事に気を付け、鍼灸治療を継続するということです。
あとは、妊娠中の性行為は控えましょう。
習慣性流産は、突如としておき、防ぎようがないと思われるかもしれませんが、
東洋医学的に見ると、まず気血不足が考えられます。
次に妊娠すると、急速に赤ちゃんへ栄養を送る為、
お母さん自身が消耗し切ってしまいますので、栄養不足が考えられます。
あとは、自律神経・感情のバランスです。
また、特筆すべき点としては、
習慣性流産を繰り返す方は、頻繁に妊娠すべきではないということです。
本来でしたら、身体が完全に修復するまでに1年はかかります。
繰り返せば繰り返すほど、損傷が激しく、そのままにしておくと、
妊娠さえ難しい身体になってしまうほどです。
流産の既往がない方でしたら、最低3か月は空けて頂きたいところです。
たまにご懐妊後の患者様から、妊娠後の鍼灸は大丈夫なのか？
と聞かれることがあります。
上記の内容から察するに鍼灸の必要性が、
よくおわかりになられるのではないでしょうか。
ネットでは、よくわからない情報がとても氾濫・錯綜しております。
情報が多ければ多いほど、判断ができず、最適な行動が取れなくなります。
ネットの見すぎには十分注意しましょう。
あとは、妊娠後の事も考え、しっかり鍼灸でお身体作りをして妊娠に備えましょうね。
